小児歯科とは
子どものお口の環境は、歯の生えかわりや体の成長とともに変化していきます。
小児歯科では、そうした子どもの成長過程を考慮しながら、虫歯や歯並びの治療をしています。
個人によって成長の速度は違いますし、時には心の成長も考える必要あるため、小児について深い理解と各年齢での発育状況を考慮した治療が求められます。
そのため、ドクターは小児への深い理解と各年齢での発育状況に精通している必要があります。
幼少期のお口のメンテナンスの重要性はあまり知られていませんが、お子様のその後の心と体の発達に大きく影響するためとても重要です。
大人が守る、子どもの歯
子どもの歯を守るのは、大人の役目です。
特に10歳くらいまでは、子どもの口の中の変化は大きく、虫歯ができやすい状態になっています。
また、子どもは歯磨きが上手ではないので、特に小さい頃は仕上げ磨きなど虫歯ができないように見守ってあげましょう。
乳歯には大事な役割があります
やがて抜ける歯だからといって、乳歯を粗末にしてはいけません。
乳歯の時期にきちんと咬む習慣を作ることで、健全な顎の骨の成長と正しい噛み合わせを促し、さらには脳を刺激して知能の発達を助けます。
6歳臼歯を虫歯から守りましょう
乳歯の奥歯(第二乳臼歯)の奥に生えてくる臼歯(第一大臼歯)は、6歳頃に生えてくることから「6歳臼歯」と呼ばれます。6歳臼歯は永久歯のなかでもっとも大きく立派であり、上下の顎の噛み合わせや歯並びを決める重要な役割を担っています。永久歯で最初に生えかわる6歳臼歯は溝が深くてものがたまりやすく、虫歯になりやすい歯です。6歳臼歯が虫歯になると、他の永久歯や歯並びに悪影響が及ぶ恐れがあるので、特に虫歯にならないように見守ってあげてください。
歯磨きの習慣を作ってください
生後7~8か月くらいで歯が生え始めたら、歯磨きの習慣をつけてあげてください。小さい頃は上手に歯磨きができないので、虫歯の原因となる歯垢をキレイに取り除けません。親御さんが必ず仕上げ磨きをしてあげてください。乳歯から永久歯への生えかわり時期は特に虫歯になりやすいので要注意です。子どもの成長に応じて、歯を見守り、適切なケアをしてあげましょう。
子どもの成長に合わせたケア
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0~1歳・・・・・
離乳食になったら、脱脂綿に水を含ませて歯を拭いてあげます。
1歳前後には子ども用の歯ブラシを与えて、遊び感覚で歯磨きに親しんでもらいましょう。
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1~3歳・・・・・
3歳前後になると20本の乳歯が生え揃います。
この頃になると自分で歯を磨くことができるので、歯の磨き方を教えて歯磨きの習慣をつけてください。また、生えたばかりの乳歯は柔らかく、虫歯になりやすいので仕上げ磨きは念入りにしてあげてください。
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3~6歳・・・・・
甘いものを食べる機会が増え、口の中の環境が悪化することが多い時期です。
お菓子を与えるのであればお水やお茶、牛乳を組み合わせてください。
炭酸飲料やジュース、イオン飲料などは砂糖がたっぷり入っているので、虫歯予防の観点からはおすすめできません。おやつの後は必ず歯磨きをする習慣をつけましょう。
また、定期的に歯科クリニックに通ってお子様に慣れてもらい、恐怖心を和らげてあげましょう。
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6歳~・・・・・
徐々に乳歯が永久歯に生えかわり乳歯と永久歯が混在する時期を迎えます。
凸凹が多く歯垢がたまりやすいので、仕上げ磨きを念入りに行ってあげてください。
大人よりも怖い、子どもの「虫歯」
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1 . 永久歯が虫歯になりやすい
乳歯が虫歯になり進行すると歯の根の部分に膿がたまります。
そうすると永久歯を包んでいる「歯胚」という部分が傷ついてしまい、場合によっては、生えてきた永久歯が虫歯になったり、色が変わることがあります。 -
2 . 歯並びが悪くなる
乳歯の虫歯を放置していると、その虫歯の穴(すき間)に歯が寄ってきてしまい、歯並びが悪くなる原因にもなります。歯並びが悪くなると、さらに虫歯になりやすくなります。 -
3 . 顎や顔立ちに影響する
虫歯を放っておくと顎の成長が不十分になる恐れがあります。
十分な歯が並ぶ顎が作られないと、歯並びが悪くなる「乱排」が起こったり、顔立ちが変わったりします。 -
4 . 精神面の発達に悪影響が及ぶ
虫歯できちんと咬むことができなくなると、集中力が落ちたり、落ち着きがない多動性が生じたりするなど、精神面の発達にも影響を与えることがあります。
お子様にクリニックへお越しいただくための当院の取り組み
子どもが通いたくなる歯科医院を目指して
お子様は普段嗅ぐことのない消毒の匂いや慣れない場所での治療は不安を感じます。虫歯の治療は、大人でも怖いと感じるものです。それがお子様ならなおさらです。特に3歳以下のお子様が、虫歯治療の必要性を理解してずっとお口を開けていることはとても難しいことです。お子様がクリニックやクリニックでの治療に対する恐怖心を少しでも減らしてあげられるような配慮が必要だと私たちは考えています。当院では、小さなお子様が安心できる診療体制や工夫を心がけています。他の歯医者さんで断られてしまったお子様も諦めずにいらしてみてください。
子ども目線の治療
子どもが嫌がっている状態で治療を進めることは絶対にありません。子どもの治療のためには、専門的な小児歯科の知識と技術、精神面や情緒面への理解とその場にあった対応法が必要となります。当院では、Tell Show Do法やTalken Economy法、Modeling法などを活用して、子どもとのコミュニケーションをとりながら治療を進めていきます。
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・Tell Show Do法
歯科治療に対しての恐怖を克服させて治療に協力的にさせる方法。
Tell…これから何をどのようにするかを小児にわかるように話す。
Show…治療に使う器具を見せて、大丈夫だとわかってもらう。
Do…話して聞かせたことを鏡で実際に見せながら治療する。 -
・Token Economy法
子どもが治療に協力してくれた時に、「ごほうび(トークン)」を与えるという方法。 -
・Modeling法
他の子どもが上手にやっている姿や治療中のVTRを見せて模倣させることで、子どもに協力してもらう方法。
TLCの精神
よくできた子には!
小児虫歯予防プログラム
子どもの虫歯予防の大切さ
子どもの虫歯を予防するメリット
小さい頃からの虫歯予防は、たくさんのメリットがあります。
- ❶ 乳歯に虫歯がなければ、永久歯が虫歯になる確率が低くなります。
- ❷ 乳歯が虫歯になるのを防ぐことで、歯並びが悪くなるのを防ぎます。
- ❸ 虫歯予防の一つである「規則正しい食生活」を行うことで、虫歯の予防だけでなく、心と身体の健全な成長発育に良い影響を与えます。
- ❹ 子どもの頃から虫歯予防の習慣を身につけておくことにより、成人疾患のひとつである歯周病予防にも大変有効です。
当院では以下のような虫歯予防の取り組みを行なっています
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1 . 歯磨きトレーニング
担当の歯科衛生士が正しい歯の磨き方をわかりやすく説明します。歯磨き方法の習得時期は、手先の動きが器用になり、歯磨きの大切さがわかるようになる5歳頃から、思春期の始まる前の8~9歳までが最適と言われています。正しい歯磨き方法は1~2回の練習で身につくものではないので、少しずつ何回にもわけて、定期的に練習することが大切です。
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2 . 歯の溝からの虫歯を防ぐ「シーラント処置」
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奥歯や前歯の裏側には溝があり、汚れが溜まりやすく虫歯のできやすい部分です。このような歯の溝には、汚れがたまらないように歯の溝を埋めるシーラント処置という予防法が効果的です。
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STEP1 歯のクリーニング
専用の超音波洗浄機で歯を完全にキレイにします。
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STEP2 シーラント処理
フッ素が放出される樹脂で溝を埋めて、汚れやバイ菌が入り込むすき間をなくします。乳歯や生えたての永久歯は柔らかく、生えてから2年程度は虫歯になりやすく、色もつきやすい特徴があります。そのため、シーラント処理は乳歯や萌出したばかりの永久歯には特に効果的です。
※シーラント処置をしたからといって、虫歯にならないわけではありません。しっかり歯磨きをしなければ、シーラントと歯の間や、シーラント処置をしてない部分から虫歯になってしまいます。 また、シーラントは健康な歯の上から樹脂を光で固めるだけなので、成長による咬み合わせの変化などにより稀に剥がれることがあります。このことからも、一通り治療が終わった後も3カ月おきの定期的な検診をおすすめします。
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3 . ご自宅でお母さんとレッスン
お子様の虫歯予防で一番大切なのは、毎日の歯ブラシケアです。それにはお母さんの手伝いが必要不可欠です。お子様が楽しく歯磨きができるように、ご自宅でお母さんと一緒に歯磨きレッスンをしていただくことをおすすめしています。
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4 . 定期検診
お子様の歯並びや噛み合わせは成長と共に変化しています。
定期検診では、虫歯になりそうな歯がないか、歯並びや歯の生え替わりに異常がないかのチェックを行い、虫歯の早期発見、早期治療を行います。
小児虫歯治療プログラム
子どもの虫歯がよくないのは、なぜでしょうか?
子どもの歯はいずれ大人の歯へと生え替わりますが、子どもの歯の虫歯はそのままにしてはいけません。
子どもの虫歯の進行図
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C1
エナメル質の虫歯
エナメル質が溶けて浅い穴ぼこ(う窩)ができた状態ですが、症状は出ません。
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C2
象牙質の虫歯
虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで侵攻したものです。虫歯の進行がとてもはやく、甘いものや冷たいものがしみたりします。
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C3
歯髄まで進んだ虫歯
虫歯が象牙質も破壊してしまい、歯髄にまで達したものを指します。症状は、歯髄への感染の程度により、余り痛みの無いものから激しい痛みを伴うものまでさまざまです。
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C4
歯根部まで進んだ虫歯
虫歯により歯のほとんどが無くなってしまっただけでなく、歯の根っこまで虫歯に侵されてしまったものを言います。こうなると歯を残すことは不可能なので、残念ながら抜いてしまうしかありません。
また、子どもの歯に虫歯が多いと大人の歯が生えてくる際に問題を起こし、歯並びが悪くなったり、顎や脳の発達に支障をきたす場合がございます。そのため、定期健診はとても大切になります。
虫歯の早期発見・早期治療
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C1
浅い虫歯の場合
虫歯を削り取って詰め物をします。
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STEP1 虫歯を取る浅い虫歯の場合は虫歯の部分を専用の器具で削って取り除きます。お子様が痛がるようであれば、部分的に麻酔をかけさせていただきます。STEP2 詰め物削った部分に白いレジン樹脂の詰め物をします。
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C3
深い虫歯の場合
歯の神経の治療を行い、かぶせ物をします。
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STEP1 部分的な麻酔神経に達する深い虫歯がある場合は、部分的に麻酔をかけます。STEP2 歯の神経の治療虫歯が歯の神経まで進行してしまっている場合は、歯の神経を除去します。そして、治療した部分を消毒し、根管の中をすき間ができないように薬剤を詰めます。
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STEP3 かぶせ物治療後の経過に問題がなければかぶせ物をします。
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C4
重度の虫歯の場合
虫歯で歯のほとんどが溶けてしまうと、歯を抜く必要に迫られることがあります。歯を抜いたあとは、永久歯が正しく生えてくるまでのケアをします。
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STEP1 部分的な麻酔深い虫歯の場合と同様、部分的に麻酔をかけます。STEP2 歯の抜歯歯を抜きます。STEP3 固定(保険適応外)大人の歯(永久歯)が生えてくるまで、歯並びが悪くならないように両隣の歯を固定します。この治療は永久歯が正しく生えてくるように場所を確保するために行います。
治療後も定期検診に通っていただき、歯が正しく生えてくるまで見守っていきます。
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○ 良い例
× 悪い例
メンテナンスの大切さ
通常、5歳半ばくらいから10歳頃にかけて乳歯は永久歯に生え変わります。特に大きな虫歯を治療した子どもの歯(乳歯)は大人の歯(永久歯)が下から押し上げてくる段階でうまく歯の根を吸収できず、大人の歯(永久歯)が正しい位置に生えてこないことがあります。その場合は早めに乳歯を抜くなどして大人の歯(永久歯)が正しく生えてくるように促す必要があります。
このようなことから、虫歯治療などが終わった後も3~4カ月おきの定期健診(アフターケア)が大変重要となります。
小児歯科では、そうした子どもの成長過程を考慮しながら、虫歯や歯並びの治療をしています。
個人によって成長の速度は違いますし、時には心の成長も考える必要あるため、
小児について深い理解と各年齢での発育状況を考慮した治療が求められます。
そのため、ドクターは小児への深い理解と各年齢での発育状況に精通している必要があります。
幼少期のお口のメンテナンスの重要性はあまり知られていませんが、
お子様のその後の心と体の発達に大きく影響するためとても重要です。
子どもの歯を守るのは、大人の役目です。
特に10歳くらいまでは、子どもの口の中の変化は大きく、虫歯ができやすい状態になっています。
また、子どもは歯磨きが上手ではないので、特に小さい頃は仕上げ磨きなど虫歯ができないように見守ってあげましょう。
乳歯の時期にきちんと咬む習慣を作ることで、健全な顎の骨の成長と正しい噛み合わせを促し、さらには脳を刺激して知能の発達を助けます。
6歳臼歯を虫歯から守りましょう
乳歯の奥歯(第二乳臼歯)の奥に生えてくる臼歯(第一大臼歯)は、6歳頃に生えてくることから「6歳臼歯」と呼ばれます。6歳臼歯は永久歯のなかでもっとも大きく立派であり、上下の顎の噛み合わせや歯並びを決める重要な役割を担っています。永久歯で最初に生えかわる6歳臼歯は溝が深くてものがたまりやすく、虫歯になりやすい歯です。6歳臼歯が虫歯になると、他の永久歯や歯並びに悪影響が及ぶ恐れがあるので、特に虫歯にならないように見守ってあげてください。
生後7~8か月くらいで歯が生え始めたら、歯磨きの習慣をつけてあげてください。小さい頃は上手に歯磨きができないので、虫歯の原因となる歯垢をキレイに取り除けません。親御さんが必ず仕上げ磨きをしてあげてください。乳歯から永久歯への生えかわり時期は特に虫歯になりやすいので要注意です。子どもの成長に応じて、歯を見守り、適切なケアをしてあげましょう。
離乳食になったら、脱脂綿に水を含ませて歯を拭いてあげます。
1歳前後には子ども用の歯ブラシを与えて、遊び感覚で歯磨きに親しんでもらいましょう。
3歳前後になると20本の乳歯が生え揃います。
この頃になると自分で歯を磨くことができるので、歯の磨き方を教えて歯磨きの習慣をつけてください。また、生えたばかりの乳歯は柔らかく、虫歯になりやすいので仕上げ磨きは念入りにしてあげてください。
甘いものを食べる機会が増え、口の中の環境が悪化することが多い時期です。
お菓子を与えるのであればお水やお茶、牛乳を組み合わせてください。
炭酸飲料やジュース、イオン飲料などは砂糖がたっぷり入っているので、虫歯予防の観点からはおすすめできません。おやつの後は必ず歯磨きをする習慣をつけましょう。
また、定期的に歯科クリニックに通ってお子様に慣れてもらい、恐怖心を和らげてあげましょう。
凸凹が多く歯垢がたまりやすいので、仕上げ磨きを念入りに行ってあげてください。
そうすると永久歯を包んでいる「歯胚」という部分が傷ついてしまい、場合によっては、生えてきた永久歯が虫歯になったり、色が変わることがあります。
十分な歯が並ぶ顎が作られないと、歯並びが悪くなる「乱排」が起こったり、顔立ちが変わったりします。
当院の取り組み
お子様は普段嗅ぐことのない消毒の匂いや慣れない場所での治療は不安を感じます。虫歯の治療は、大人でも怖いと感じるものです。それがお子様ならなおさらです。特に3歳以下のお子様が、虫歯治療の必要性を理解してずっとお口を開けていることはとても難しいことです。お子様がクリニックやクリニックでの治療に対する恐怖心を少しでも減らしてあげられるような配慮が必要だと私たちは考えています。当院では、小さなお子様が安心できる診療体制や工夫を心がけています。他の歯医者さんで断られてしまったお子様も諦めずにいらしてみてください。
子どもが嫌がっている状態で治療を進めることは絶対にありません。子どもの治療のためには、専門的な小児歯科の知識と技術、精神面や情緒面への理解とその場にあった対応法が必要となります。当院では、Tell Show Do法やTalken Economy法、Modeling法などを活用して、子どもとのコミュニケーションをとりながら治療を進めていきます。
歯科治療に対しての恐怖を克服させて治療に協力的にさせる方法。
Tell…これから何をどのようにするかを小児にわかるように話す。
Show…治療に使う器具を見せて、大丈夫だとわかってもらう。
Do…話して聞かせたことを鏡で実際に見せながら治療する。
他の子どもが上手にやっている姿や治療中のVTRを見せて模倣させることで、
子どもに協力してもらう方法。
今日はなにがもらえるかな?
子どもの虫歯や歯周病は、原因菌が繁殖しやすい生活習慣などが大きく影響します。そして、一度虫歯になってしまうといつも治療している状態「負の連鎖」からなかなか抜け出せなくなります。しかも、優れた歯科医師がどんなに最善を尽くしても健康な歯とまったく同じ状態を取り戻すことはできません。そのため、当院では幼い頃から虫歯や歯周病の予防をすすめています。
当院では以下のような虫歯予防の取り組みを行なっています
担当の歯科衛生士が正しい歯の磨き方をわかりやすく説明します。歯磨き方法の習得時期は、手先の動きが器用になり、歯磨きの大切さがわかるようになる5歳頃から、思春期の始まる前の8~9歳までが最適と言われています。正しい歯磨き方法は1~2回の練習で身につくものではないので、少しずつ何回にもわけて、定期的に練習することが大切です。
※シーラント処置をしたからといって、虫歯にならないわけではありません。しっかり歯磨きをしなければ、シーラントと歯の間や、シーラント処置をしてない部分から虫歯になってしまいます。
また、シーラントは健康な歯の上から樹脂を光で固めるだけなので、成長による咬み合わせの変化などにより稀に剥がれることがあります。このことからも、一通り治療が終わった後も3カ月おきの定期的な検診をおすすめします。
定期検診では、虫歯になりそうな歯がないか、歯並びや歯の生え替わりに異常がないかのチェックを行い、虫歯の早期発見、早期治療を行います。
子どもの虫歯の進行図
エナメル質の虫歯
エナメル質が溶けて浅い穴ぼこ(う窩)ができた状態ですが、症状は出ません。
象牙質の虫歯
虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで侵攻したものです。虫歯の進行がとてもはやく、甘いものや冷たいものがしみたりします。
歯髄まで進んだ虫歯
虫歯が象牙質も破壊してしまい、歯髄にまで達したものを指します。症状は、歯髄への感染の程度により、余り痛みの無いものから激しい痛みを伴うものまでさまざまです。
歯根部まで進んだ虫歯
虫歯により歯のほとんどが無くなってしまっただけでなく、歯の根っこまで虫歯に侵されてしまったものを言います。こうなると歯を残すことは不可能なので、残念ながら抜いてしまうしかありません。
虫歯の早期発見・早期治療
当院では、定期検診を継続していただき、虫歯の予防と早期発見・早期治療を目指しています。しかし、忙しくて定期検診に来れなかったりすると気がつかないうちに症状が進行してしまうことがあります。その場合は虫歯の進行度合いによって治療方法が変わります。
虫歯が歯の神経まで進行してしまっている場合は、歯の神経を除去します。そして、治療した部分を消毒し、根管の中をすき間ができないように薬剤を詰めます。
治療後も定期検診に通っていただき、歯が正しく生えてくるまで見守っていきます。
通常、5歳半ばくらいから10歳頃にかけて乳歯は永久歯に生え変わります。特に大きな虫歯を治療した子どもの歯(乳歯)は大人の歯(永久歯)が下から押し上げてくる段階でうまく歯の根を吸収できず、大人の歯(永久歯)が正しい位置に生えてこないことがあります。その場合は早めに乳歯を抜くなどして大人の歯(永久歯)が正しく生えてくるように促す必要があります。
このようなことから、虫歯治療などが終わった後も3~4カ月おきの定期健診(アフターケア)が大変重要となります。